(あなたは「七つの大罪」を知っていますか。)

"That is an answer."
蝙蝠は鳥になれなかった。
蝙蝠は獣にもなれなかった。
しかしそれでよかったのだ。
一つの凝まりに安住してはいけない。
思考の様式、方向性に癖がつく。
常に冷徹な、距離を保った視点を。

蝙蝠と言えば。
しかし、たとえ蝙蝠が鳥でも獣でもなかったところで、
蝙蝠はすっかり蝙蝠なのである。
自分は自分から逃れ得ない。
影帽子のように、というが、自分に最も近いのは他ならぬ自分である。
鳥からも獣からも離れたところで、結局蝙蝠は蝙蝠というひとつの凝まりとしてそこにいる。
(これは善なのか、それとも悪なのか。また、この点から諸問題を主観の問題としてさも解決し得ないふうに片付けるのは当然安易に過ぎる。これらに関しては今は割愛する。)
これは自明なのだろうか。
そしてその自明性を以て誇示されるものなのだろうか。

蝙蝠は実は哺乳類である。しかし翼がある。狐も狸も翼を持たない。
一方でくちばしも持っていない。
この期に及んでその蝙蝠(蚊を食らう「かほふり」を語源とするその名もまた。)とやらは、その独自性を確信的に主張するのか。

これはひとつの倨傲である。

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や

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