リテラルマネッヂメントを終えるために僕は駅前の喫茶店を出た。
外では何やら太っちょでハゲでシマシマなおじさんたちがこっちをみている。
すると彼らは急に僕に対して罵声を浴びせ始めた。
何も人の大勢いるここで言わなくてもいいじゃないか、
僕は恥ずかしくなって俯きながらその場を駆け足で離れた。
彼らはどうも自分達と僕のシマシマが異なることが気に入らなかったらしい。

気付いたらいつもの公園に着いていた。
若い男女の二人組が何やらいかがわしいことをしていたので
僕は彼らを見ないふりをしながらそこのベンチでごろ寝をしてみた。
空が青い。
ところどころに雲もあるぞ。
隣の家の翔太くんのおかあさんが飛んでいるね。
ああ気持ちいい。

眠ってしまったのか、夢から覚めたのかはいまいちよく分からないが、
僕は頻りに検事に責め立てられていた。
あなたは罪を犯しましたね
そんな根本的なことから聞いてきやがる。
辟易した僕は自分でもよく分からないながらも
以下同文です
と言ってやった。
大審院院長がくすっと笑ったのが見て取れた。
ほおら、僕が一番正しい。誰よりもずっと正しいじゃないか。

牢屋にぶち込まれたらしい。
こんな窮屈なところに何日いればいいんだ。
暇で暇で発狂するじゃないか。
ゴキブリまででる。

朝だ。
朝食を取る。
パン1とコーヒー1とパン2とコーヒー2のブレックファーストだ。
ここでは物事ひとつひとつに区別があるらしかった。
牢屋もなかなかその辺は配慮していてさすがですね、と
看守と思しき人に話しかけたら
何を言っているんですかあなたは、ここはあなたの生誕230周年パーティーですよ
と言われた。

1年などこんなにあっという間だったのか。僕はその間何をしていたのか
ほとんど覚えちゃあいない。
けれども、時間の経過とその間になされたことが本質的な意味では僕に何の影響も及ぼしていないことは直感的に分かった。

やはり夢だったようである。
僕は公園のベンチの上にいた。
若い男女もまだ何かやってる。
僕はその場にさっき飲んだコーラを吐いた。
もう11時7分である。
こんなことをするのはこれっきりにしたいと思った。
そんなことより僕はリテラルマネッヂメントを終えねばならない。
そこに進歩が存在するかどうかに関わらず。
どうやらそれが今の僕にできるただ一つのことであると同時に義務であるらしいからだ。

コメント

nophoto
同士
2006年6月18日3:03

君は僕に似ているね、いや、僕が君に似ているのかもしれない。僕らはいつも孤独を愛し、そしてひそかに革命を望むのだろう。たとえそれが強がりであることを知っていても。もっと早くここにたどり着くことができたなら、僕らの人生はもっと違っていただろう。後悔するには人生は短すぎる、だから反省するに留めておこう。

や
2006年6月18日23:12

あなたの言っていることは残念ながら僕にはよくわからないけれどもその代わりあなたの言いたいことを多少は理解したつもりになってもいいだろうか。
や

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