最近早起きにはまっている。
0時就寝4時起床。
ところがどっこい昨日は意志が弱く、
寝たのは1時を少し回ったところだった。
目覚ましの音が聞こえたような、聞こえなかったような。
目覚ましは体内に内蔵。
音は腹の底からぐわんぐわん響く。
ベッドから出ようとする。
そこで何か大きな物にぶつかった。
それは見た感じ鉛だった。
とても大きな鉛だった。
少しザラザラしているが、やすりのようなザラザラではなく、
均されていないグラウンドのようなザラザラだ。
はて、どこから入ってきたのか。
そういえば昨夜寝たとき隣で寝ていた子はどこへ?
辛うじて思い出したその記憶はひょっとすると夢かもしれない。
いや、寧ろこちらが夢かもしれない。
気がつくと7時だった。
ベッドからは出られたようだ。
目を覚ましたときに自分は机の前に座っていたからだ。
肝心の鉛はというと、
まだベッドに置かれたままだった。
金曜日の授業はもともと2時間目からだ。
しかし今日は3時間目から行くことにした。
いつだってダラダラトロトロだ。
それでもこっちはいろいろ考えてるんですよ。
それが果たして今後の展開に役立つかは別にして。
鉛がとてもめずらしかったので学校へ連れて行くことにした。
そうしたら喜んでもらえるかもしれないと思ったからだ。
喜んでもらいたかった。
裏返せば、自分が喜びたかった。
所詮人間の動機とはこの程度のものだ。
他人の何かの為に純粋に行動できようか?
募金が端的な例。
自分の欲望を満たすため、
僕は鉛を連れて、外に出た。
急行を避けたため電車では座ることができた。
大きな鉛を抱えた高校生が電車で座っているその光景を
スクリーンに投影してみたら笑いが込み上げた。
しまった、相当恥ずかしい。
意外と早く学校の最寄り駅に着いた。
そこにはゴールはなかった。
ゴールなんて本当にあるのか?
いつでも臆病で被害妄想癖の僕にあるわけもないような。
このままでいていいのか?
そりゃあ確かに「慣れてるさ」と言い訳もできるが
そんな状況には飽き飽きしている。
さあ、鉛と連れ立って。
授業中は隣に置いておきたかったが、
鉛の事情でそうもいかなかった。
僕は何故だか悲しく思った。
こんなに早く鉛に情が移るものなのだろうか?
もうひとつ鉛を持ってきている人を見つけた。
鉛と鉛は引き合って、そのままぶつかった後
二つとも縮小してしまった。
これで持ち運びが容易になった。
要するに、
好きなんですよ、そういうぐだぐだしたものが。
たとえ何の足しにならないとしても。
裏返して裏返してひっくり返して、
行き着くところはひとつ。
小さくなってしまったこの鉛を失くさないようにするには
どこに置いておくのが一番いいだろう?
鉛の瞳に魅せられた。
もうどこへも行かないって決めた。
ポケットの中で眠ることにする。
独りはつまらないから。
三連休だ。
これが明けたら他に鉛を持っている人にオファーを持ちかけよう。
そうすれば残り少ない高校生活もきっと悔いなく楽しく過ごせる。
休日の精神状態が心配だ。
衝動は時と場所を選ばない。
ふう
0時就寝4時起床。
ところがどっこい昨日は意志が弱く、
寝たのは1時を少し回ったところだった。
目覚ましの音が聞こえたような、聞こえなかったような。
目覚ましは体内に内蔵。
音は腹の底からぐわんぐわん響く。
ベッドから出ようとする。
そこで何か大きな物にぶつかった。
それは見た感じ鉛だった。
とても大きな鉛だった。
少しザラザラしているが、やすりのようなザラザラではなく、
均されていないグラウンドのようなザラザラだ。
はて、どこから入ってきたのか。
そういえば昨夜寝たとき隣で寝ていた子はどこへ?
辛うじて思い出したその記憶はひょっとすると夢かもしれない。
いや、寧ろこちらが夢かもしれない。
気がつくと7時だった。
ベッドからは出られたようだ。
目を覚ましたときに自分は机の前に座っていたからだ。
肝心の鉛はというと、
まだベッドに置かれたままだった。
金曜日の授業はもともと2時間目からだ。
しかし今日は3時間目から行くことにした。
いつだってダラダラトロトロだ。
それでもこっちはいろいろ考えてるんですよ。
それが果たして今後の展開に役立つかは別にして。
鉛がとてもめずらしかったので学校へ連れて行くことにした。
そうしたら喜んでもらえるかもしれないと思ったからだ。
喜んでもらいたかった。
裏返せば、自分が喜びたかった。
所詮人間の動機とはこの程度のものだ。
他人の何かの為に純粋に行動できようか?
募金が端的な例。
自分の欲望を満たすため、
僕は鉛を連れて、外に出た。
急行を避けたため電車では座ることができた。
大きな鉛を抱えた高校生が電車で座っているその光景を
スクリーンに投影してみたら笑いが込み上げた。
しまった、相当恥ずかしい。
意外と早く学校の最寄り駅に着いた。
そこにはゴールはなかった。
ゴールなんて本当にあるのか?
いつでも臆病で被害妄想癖の僕にあるわけもないような。
このままでいていいのか?
そりゃあ確かに「慣れてるさ」と言い訳もできるが
そんな状況には飽き飽きしている。
さあ、鉛と連れ立って。
授業中は隣に置いておきたかったが、
鉛の事情でそうもいかなかった。
僕は何故だか悲しく思った。
こんなに早く鉛に情が移るものなのだろうか?
もうひとつ鉛を持ってきている人を見つけた。
鉛と鉛は引き合って、そのままぶつかった後
二つとも縮小してしまった。
これで持ち運びが容易になった。
要するに、
好きなんですよ、そういうぐだぐだしたものが。
たとえ何の足しにならないとしても。
裏返して裏返してひっくり返して、
行き着くところはひとつ。
小さくなってしまったこの鉛を失くさないようにするには
どこに置いておくのが一番いいだろう?
鉛の瞳に魅せられた。
もうどこへも行かないって決めた。
ポケットの中で眠ることにする。
独りはつまらないから。
三連休だ。
これが明けたら他に鉛を持っている人にオファーを持ちかけよう。
そうすれば残り少ない高校生活もきっと悔いなく楽しく過ごせる。
休日の精神状態が心配だ。
衝動は時と場所を選ばない。
ふう
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